〈長大病院小児科にて 2〉
- kofujimoto
- 2017年6月1日
- 読了時間: 2分
コメントしてもらって、意見を発信する必要があると思ったため続編を書く。
出生前診断をして異常が見つかったとき、中絶を選ぶ人は95ないし97%と前回書いた。
しかし、これはあくまで出生前診断を受けた人の話。
出生前診断を受ける人の割合は7や2,3%などと言われる。
実際にみんながみんな出生前診断を受けるわけではなく、出生前診断を受ける人が中絶を意識していることが多いというだけなのだ。
出生前診断=異常を見つけるためのもの≒何かあったら堕胎するため というようになっているようだ。
どんな子どもでも自分の子どもなら愛せるという人はわざわざ出生前に異常を知る必要はないと考えるのかもしれない。
NICUでもう1つ言われたことは、NICUに来る子どもたちはネグレクトが多い傾向があるらしい。
NICUには親でさえ入れるのは1日に2,3時間程度だ。
24時間一緒にいれるはずのところを短い時間しか一緒にいられないとなると我が子への愛着が薄れてしまうことがあるのだ。
実際にまれにだが、子どもがNICUに入っているのに育児放棄してしまう親もいるそうだ。
育児放棄には親権が強いことも災いしている。
親に対する権利が多く与えられている反面、責任も重くなっている。
障がいや病気に関して自分たちだけで対処しなくてはならないという心的圧力がかかるのだ。
アメリカなどの学校では発達障がいなどの疑いがあると気付いたときに親に言うということが頻繁に行われる。
これはみんなで子どもを見ようという考え方が一般的だからだ。
干渉されたくない、干渉しない方がよさそう、という考え方が日本に根強いためそれが変わっていくといいなと思う。
そのために僕は医療と教育の連携を進めていきたい。
子どもに対するサポートが充実することで親も安心でき、頼ることができるのではないかと思う。
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