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〈アプリ試作品を作って思う「知財」〉

  • kofujimoto
  • 2018年1月9日
  • 読了時間: 3分

先日の九州ビジネスプランコンテスト最終戦で知り合った長崎県庁の方とお話をした。 進捗度を見たいのでアプリの試作品を使って説明をした。 1人でこれだけ作れたのを自負していたのでちょうどよかった。 自分の思いが形になるプログラミングは改めて素晴らしいと思った。

その県庁の方は元障害福祉課にいらっしゃった方なので長崎県内の福祉的なことに詳しく、新しいお話を聴かせてもらうことができた。 その中で、南高愛隣会さんや長崎大学精神科の先生、精神障がいと冤罪についてのお話など話が合って盛り上がった。 ボランティアや見学、セミナーなどで自分が学んできたことは福祉課の方と1時間半話せるほどとても深く頭に残っているということを実感した。

ビジコン(ビジネスプランコンテスト)を経験して工学や経済の知見が加わった。 パテントやニッチ戦略、ステイクホルダー、フィジビリティースタディー。 少し聞いたことはなんだっけと思うような言葉がたくさん飛び交い随分と詳しくなった。 その中で特に「知財」という言葉の重みを知った。 「知財」すなわち「知的財産」は、知的活動により産み出されたものやアイディアのことだ。 ビジネスにおいて「知財」を手放すということはビジネスの失敗をも生みかねない。 コンテストで公開した瞬間、他の参加者、審査員やコンテストを見にきた一般の方、SNS、テレビ、あらゆる方向へ情報が伝わっていく。 そこでそのアイディアが盗まれて競合となられないようにビジネスプランは部分的であれ特許を取ることを推奨される。

もちろん「知財」を守りたいという思いは強くある。 このプランに賛同してくださる方は多く、着手しようと思えば簡単にできるだろう。 でも、長い間「知財」について考えた結果、いくら守っても盗られるときは盗られる。 居酒屋しょうしょうとわらわらの事件や、腕時計のフランク三浦、オリンピックのエンブレムなど、日々盗作は起こる。 その中で真似されたことを敵視して排除していくか、真似であっても同じ方向なら協働や競合としてやっていくという選択肢も十分にあるのではないだろうか。

スティーブ・ジョブズが作った初代マッキントッシュをビルゲイツが真似たことで、 MacとWindows という今日の大きな2派ができた。 もちろんジョブズからするとビルゲイツの盗作は勘に触るものがあっただろう。 膵臓がん晩年のジョブズを見舞いに来たビルゲイツに対し、ジョブズは「お、俺のを盗作したやつじゃないか」と言ったという。 しかし、もちろん深刻な話になったわけではない、冗談で言ったのだ。 ジョブズも元々のアイディアはゼロックス社からもらったという話もある。 アイディアというものは多少周りから影響を受けるもので本当に0から想像するのは難しい。 周りから影響を受けごちゃごちゃどろどろが入りながら良いものになるのだと思う。 時代を先取りしすぎて売れ残ったLisaを処分していたジョブズはどのような気持ちだっただろうか。 競合としてビルゲイツがいたからこそコンピュータの文明が進んで受け入れられるようになったのではないだろうか。

物事を本気で成そうとするとき1人勝ちというのは非現実的だ。 同じ思いを持った人たちである程度情報を共有して切磋琢磨する関係というのも大切なことだ。 長く積み重ねてきたものを本当にわかって盗作出来る人は同じだけ熱心に頑張ってきた人で、多大な知識や思いを込めて作ったものを金銭目的でただ盗作するだけでは良いものなどできないだろう。 「知財」の大切さを知りつつ「知財」を部分的に手放すことでこそ本当に社会のための良いものが出来上がっていくのだろうと感じるこの日この頃であった。

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