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〈ざっくばらんな障がい者セミナー〉

  • kofujimoto
  • 2017年8月25日
  • 読了時間: 4分

長崎大学での発達障がいのセミナー2本立て。

1つは障害者職業センターの方。

もう1つは長崎大学教育学部で人間発達を教えていらっしゃる 吉田ゆり先生。

いきなり電話をかけて、吉田先生のお話を聴きたいですと言ってこのセミナーを教えてもらった。

このセミナーに他に学生はほとんどいないように思えた。

特別支援学校の先生、事業所、施設の方など働いている人たちがメインの講演会のようだったため、参加できてよかっ

1つ目、障害者職業センターの話は専門性が高い話のため門外漢には難しいだろう。

知り合いの障害者職業センターの方から話を聞いたことがあったためスムーズに話についていくことができた。

もちろん、障がい者の就職に関する施設だということは名前から想像がつく。

ところが、障害者就業・生活支援センターとの違いを理解するのが特に難点だ。

簡単にまとめると、就業・生活支援センターは生活と書いてある通り障がい者の就労と生活の両方に重点を置く。

就業だけでなく生活面での支援も専門とする両面的なサポートをしてくれる。

そして就業・生活支援センターの特徴は様々な機関へ橋渡しすることだ。

就業・生活支援センターから職業センターやハローワーク、就労移行支援や医療機関に連携するのだ。

就業・生活支援センターは以前お世話になった長崎の愛隣会で、職業センターは知り合いの方の話と考えると理解しやすかった。

また、職業センターでする職業評価は適職を見つけることとは違うことを学んだ。

働けるかどうかを判断するのでもなく、これが1番合ってるからこれにしなさいと言うのではなく、あくまでも就労することを想定してその人にどういう職がおすすめかを教えてもらうというものだ。

この評価というものが職業センターの特徴だ。

2つ目の講義は長崎大学教育学部の吉田ゆり先生のもので、有名人の多くは発達障がいと伝えることは勇気付けられる?リアリティがない?には大いに共感した。

僕はこのテキトーな言い方が嫌いだったからだ。

うん。それで? となるのが関の山だろう。

時代も違うし、国も違う、世界が違う人が多い。

おまけに興味がある方面の有名人まで探すとロールモデルはほぼゼロだ。

あなたは天才の原石ですなんてあまりに無責任すぎる。

吉田先生は、勇気付けられる人は良いが、リアリティがないと感じた人に対しては生きるコツや珍しいことではないというメッセージも伝えなければ、と語る。

珍しいことではないけれども、支援が必要なこともありますと繋げるのだ。

なるほど。これなら僕も納得がいくと思わせられた。

他にも様々なことを学んだ。

それは写真の説明という形で後述する。

結論はSOSの出し方を学ばせ、わかってくれている人がいるという安心感を与えることだ。

そうすることで認知の歪みが起こりにくく内的動機の促進になるのだ。

「あの人たちは何度でも忘れる。だから目標は6割でそういう経験を一生積んでいけばいい」と言う。

一回一回では健常児ほど定着しない。

でも愛を持った繰り返しにより少しずつスモールステップで身についていく。

ぼちぼちいこうということだ。

吉田先生は電話やメールはしたことがあったが初めて講義をきくので楽しみだった。

「あの人たちは○○」というざっくばらんで気さくな言い方に驚いた。

あの人たちはという言い方は突き放してるわけでも差別しているわけでもなく、文化の違う人たちという意味だ。

今まで何度も重視していた「文化」という言葉がここでも出て来たことが嬉しかった。

「あの人たち」には僕が含まれ、吉田先生自身も含まれる。

発達障がいの文化に生きる人だからだ。

発達障がいは様々で一般化はできないけれども、その美しい〝文華〟をもつ人たちなのだ。(※以前の投稿で紹介したようにプラスの意味での文化は〝文華〟と書くことにする)

そして、〝文華〟に対して遠慮や真剣な雰囲気を作ることなくおもしろおかしくも温かく紹介することで理解が深まる。

障がいの分野では固くなって言葉一つ一つ気を付けて、誰も傷つかないようにそーっと。

などということをやっていては議論がちっとも進まないと思っている。

〝文華〟として尊重していることを信じてもらえればざっくばらんな言い方をしてもいいのではないかと思う。

吉田先生も気さくだが、会場の方からも笑いが多かった。

聴衆は吉田先生のあえて気を遣わない言い方を笑うことができるのだ。

このようなざっくばらんに言う・聞くができる環境を広げていきたいと強く思わせられた講演だった。

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