〈たまごと刑務所と報道〉
- kofujimoto
- 2017年7月1日
- 読了時間: 3分
長崎にある大学で構成される多職種連携・たまごの会。
入って様々な経験をしてとてもためになっている。
本日の勉強会は、刑務所で勤めておられる方と報道の方の講演をきいた。
刑務所は悪い人たちのいるところ、しかしそれだけではないことを知り考えが変わった。
たしかに、ホームレスの人は刑務所という家がある方が過ごしやすくて入る、自分に自信がなくてテレビとかで人気者になりたい人が目先のことだけ考え入ってしまう、そういうケースがあることぐらいはわかっていた。
しかし、知的障がい者の疑いがある人が多く収監されており、その割合は全体の28.2%に上るということは知らなかった。
刑務所に障がい者や高齢者がたくさんいるという事態を知らなかったため非常に驚かせられた。
収監されている障がい者たちは社会よりも刑務所に安心感を抱いていることが多いらしい。
社会で被害者だった人が無理解な社会から逃れて安心して暮らせる場所、それが刑務所だという。
精神科の医者として働きたいというのなら障がい者に関する様々なことを知っておきたいと思っていたのでとてもよい機会だった。
報道の方は長崎新聞の方で、佐世保高1少女殺人事件としゅんちゃん事件の2つについてのお話だった。
前者は長崎県北佐世保市で起きた殺人事件で、加害者も被害者も女子高校生で遺体を損壊させたことも含めて全国的に注目された。
後者は長崎市内で起きた、12歳の少年が4才の少年を高所から落として殺害したという事件で、この事件もまた加害者の年齢の若さで注目された。
これらの事件が起こってから、長崎は急速に医学と教育の連携を図るなど多くのプロジェクトが立ち上げられた。
今回講演してくださった方は嘘の報道に反発して正しい情報を伝えようと事実の究明に全力をあげた人だ。
メディアやネットで報じられることの多くが嘘であり、加害者たちの背景をきくと 不寛容な社会が子どもたちを犯罪へと導いてしまったことがわかる。
障がい者は社会の鏡なのだなと改めて思う。
弱者に優しい社会こそ真に素晴らしい社会なのだ。
これらの話をきき、今日も本当に勉強になった。
2人の先生方から連絡先を教えていただいたのでたくさん質問しようと思っている。
熱意に惹かれて、もっと話をききたいと思ったからだ。
他職種連携といって医療で挙げられるのは、医師・看護士・理学療法士・作業療法士、いたとしてもせいぜい教員までだ。
しかし、そんな狭い連携ではできることが限られる。
福祉や法、報道まで注目しなくては問題は解決しないと思う。
志が高い人同士で話すと、こういう話が合うからおもしろい。
にしても、質問をしたときにわかりにくい言い方しかできなかったのが悔しい…
もっとうまく質問できるよう言語化する能力を鍛えねば…
修行だ
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