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〈池島〜長崎への想い〉

  • kofujimoto
  • 2017年8月20日
  • 読了時間: 3分

長崎には島が971あると言われ、2位の鹿児島605島と比べると圧倒的な差で日本一を誇る。

そのうち有人島は73存在する。

壱岐や対馬、五島列島、軍艦島(端島)はよく知られているだろう。

対馬はツシマヤマネコや、つい2日前のニホンカワウソのニュースでも有名だ。

軍艦島も世界遺産に登録されたことで一躍有名となった。

今日行った池島も長崎の有人島の1つだ。

長崎出身でなければ池島炭鉱を知らない人も多いかもしれない。

池島は日本で第3位の生産高を誇ることもあった、炭坑で栄えていた島だ。

九州最後の炭鉱である池島は平成13年に閉山した。

池島へ船の出る港は長崎市内からすると非常に遠い場所にある。

同朋とバスに揺られて2時間かけ、フェリーで30分かけてようやく着く。

しかし、そこまで頑張って行った甲斐があったと思えた。

池島でのツアーは実際に炭鉱で働いていた方が実際に使われていたトロッコ人車で炭鉱内へ連れて行ってくれ、ほぼ当時のままの炭鉱を案内してくれる。

もちろん、全てを見れるわけではなく一部ではあるのだが、本物の掘削機や安全装置、石炭やダイナマイトも触れるなど興味をそそられるものが多くあった。

炭鉱見学ツアー以外に島を案内してもらえるツアーもあったのだがそこまでは予約していなかったため自由に散策した。

「かーちゃんの店」ではお店のおばちゃんと談笑する機会があった。

この島には「かーちゃんの店」以外の店は潰れてしまい月水金週3回の移動販売しかないこと、おばちゃんの旦那さんが炭鉱で働いており30年暮らしていること、島の小学校の全校生徒が2人であることなどきいた。

過疎化の進む離島での生活がどのようなものかをきくことで考えさせられた。

池島には診療所があり平日のみ空いている。

今日は土曜日だったため閉まっていた。

看護師から声をかけられ地域医療に興味があることを伝えたが、医師は不在だがわかる範囲で教えてもらえた。

ここの医師や看護師は通いなのだそうだ。

島に住むのではなく、長崎本土から船で毎日通う。

その労力はすさまじいものだろうが、もう20年は続けているそうだ。

1日10人ほどの高血圧など、毎日ほとんど同じ患者を診るらしい。

人口200人の離島医療がどのようなものか朧げながらわかった気がする。

この島はまだ生きている。

この島を復活させることは出来ないのだろうか?

そのようなことを強く思った。

軍艦島も似ているが、無人島になり死んでしまった。

観光は行われているが、そのビルの様子から「物悲しさ」を感じた。

当時のままテレビや家電が置き去りにされているからだ。

この島のものは必要ないと見放された「物悲しさ」がある。

それに比べてこの島は「やるせなさ」を感じた。

室外機まで丁寧に取り外され、部屋もきれいに整えてある。

草が生えていること以外は問題なく使えそうだ。

どうにかして有効利用出来ないかという「やるせなさ」を抱いた。

だからといって行動を起こそうとするわけではない、誰かに復活させてもらいたい、という人任せな「やるせなさ」だ。

港で2人の少年が大人たちと遊んでいるのを見た。

小5の兄と小2の弟だ。

たった1日でこの島の全校生徒に会ったのだ。

運動会は本土の小学校と合同で行われるそうだが、日頃は兄弟以外の子どもと会わない。

そのような環境がどう影響を及ぼすだろうか?

またこの島を栄させることは出来ないだろうか?

長崎を散策しようという「長崎さるく」というものがある。

さるくとは長崎弁で、歩いて回るという意味だ。

今回も長崎さるくのツアーだ。

池島を舞台にした『池島譚歌』という映画も作られている。

https://m.youtube.com/watch?v=OJ3c-x79y2U

長崎が好きだ。

田舎だとバカにされることはあるが、やはり長崎が好きだ。

長崎弁も長崎らしい風景も人間も。

大好きな長崎のために貢献していきたい。

その思いを強めてくれた池島に感謝したい。

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